最近はグラウンドも全天候型でトラックが引いてあるものが多くなってきました。しかし、土のグラウンドだと体育祭のたびにトラックを作らなければなりません。教員をやっているとこんな経験を持っている方が多いのではないでしょうか。
私も何度か担当した事があるのですが、正確に作ろうとしてもなかなかうまくいきません。使う道具が50mか100mのメジャーだけというせいかもしれませんが、基本になる長方形ですら、いつも10cm以上ずれて数学の教員としてはかなり悔しい思いをしました。大きい図を書くということは結構大変です。
それにくらべて古代の遺跡などは、かなり正確に作られているそうです。当時だってたいした道具が合ったわけではないでしょうが、どんな風に作ったのでしょう。その想いに対して亀井喜久男氏(富田学園岐阜東高校教諭、以前”ピタゴラス数”でも紹介しました)が面白い道具を考えられました。それを彼はエジプトひもと命名しました。
| エジプトひもとは、右図にあるように1つの輪に12等分のしるしが付いたものです。 これを使うと基本的な図形を簡単に書くことが出来ます。 いくつか下に紹介します。 |
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| 1.直角三角形 これは、誰でも思い付くでしょう。 3辺が3:4:5となるようにひもを張れば良いのですから、右図のようになります。 |
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| 2.正三角形 これも定義に従い、3辺の長さが等しくなるように張ればいいわけです。 二等辺三角形も簡単ですね。 |
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| 3.平行四辺形 向かい合う2組の辺の長さが等しければ平行四辺形が出来ます。 これを使って平行線が簡単に引けます。 |
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| 4.正方形 4辺の長さが等しければいいなんて考えなかったでしょうね。 それではひし形です。 1回では書けませんが、直角の作り方を応用して右図の通り。 |
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| 5.正六角形 正三角形をひとまず作り、2箇所をマーク。 次に裏返してもう2箇所マーク。 後はひもを張って出来あがり。中点連結定理が確認できます。 |
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| 6.十字形 正方形を作った後、頂点以外の点を固定して頂点を内側に折り返せば 出来あがり。 正六角形でこれをすれば、六芒星ができます。 |
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| 7.たこ型 形に特別意味があるわけではないのですが、赤い線は使い方によっては角の二等分線になったり、線分の垂直二等分線になります。 |
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そのほか、円や楕円も書くことが出来ます。
机の上で書くのもいいのですが、できたらグラウンドで大きな図を書いてみたいものです。
(亀井氏の話を聞いて実践された小学校の先生がいらっしゃるそうです。)
詳しい話は亀井氏まで kamei-ki@ma.ctk.ne.jp
亀井氏ホームページ http://www.ctk.ne.jp/~kamei-ki/index.htm
亀井氏より古代日本の数学技術の論稿をいただきました。原文で載せてあります。是非ご覧ください。 →→ 古墳時代の数学