歯冠修復
歯冠部はいろいろな原因で損傷を受けます。硬いものを噛んでしまったためにおこる破折、磨耗、エナメル質欠損、時にはう触(虫歯)などがその原因になります。損傷を受けた歯は臨床的に残しておくことができると判断されたならば修復保存が可能です。
損傷の程度や損傷を受けた歯の種類により修復の方法は多少異なります。障害が歯髄にまで及んでいるものに関しては歯内療法をおこなった後に修復することになりますし、エナメル質の障害のみでしたらボンディングエージェントを使用して象牙細管を閉鎖するだけで充分な場合もあります。
修復材料としてはグラスアイオノーマセメントやコンポジットレジンといったものが多く使われます。特にコンポジットは近年扱いやすく、また強度も高い製品が次々と開発され多くの症例で使用されるようになってきました。
しかしこのような修復材料を使用した場合、動物が再びその歯を使って硬いものを噛んだり、長期間磨耗がおこるような行為を続けていると修復材料自体の磨耗がおこってきます。そのような修復材料の磨耗や歯の再破折を防ぐ目的で装着されるのがメタルクラウンです。
 |
 |
| 犬歯に装着したメタルクラウン |
上顎第4前臼歯に装着したメタルクラウン |
メタルクラウンは犬歯や上下の裂肉歯のように大きくまた強い力のかかる歯に装着します。通常は歯内療法を行った後に歯冠を高速のバーで整形し(クラウンプレパレーション)印象を採取します。ついで印象を元にストーンモデルを作成します。
 |
 |
| 口腔のストーンモデル |
詳細印象からのストーンモデル |
こうしたストーンモデルから歯科技巧所でメタルクラウンが作られ病院に届くまでには約2週間かかります。出来上がってきたクラウンはなるべく早く装着します。 |