|
この石はホワイトトパーズの中にホワイトトパーズの結晶が大きく入っています。
そして、内部の結晶表面には蝕像が見られます。 蝕像とは。。。 結晶をある溶液(腐蝕液など)中に漬けると、結晶面が選択的に溶解されて、小さい穴や、時に穴にならず小突起を残す。このように、結晶面上に出来る腐蝕による小凹凸を蝕像という。(近山晶著、近山晶宝石研究所発行、宝石宝飾大事典より引用) この様な石がどうして出来たのか、また、内部の結晶がトパーズだとどうして言えるのかについて、譲って頂いたビルマ・ジェムスの吉田さんから詳しいメールを頂きましたので紹介したいと思います。 先ず、どうしてあの様に出来たのか。。。 最初にインクルージョンになっているトパーズが理想的な形で出来上がっていて、それから後どれくらい時間が経ってかは知れませんが周囲(おそらくペグマタイト鉱床で石英分からなるメノウのガマの中の様な空洞中で溶液から成長したものと思われます)の温度、圧力などの状況がまたトパーズの結晶を成長させる様な状況になって来て、あのトパーズを取り囲む様にして成長していった訳です。 そして、ここであのインクルージョン表面の蝕像があのインクルージョンが何かを決定する一つのヒントを与えてくれる訳です。 つまり、インクルージョンの結晶とそれを取り囲んでいる結晶が同じ鉱物であるからこそ、外部の結晶が成長して行く(その成分が溶けた溶液状態から出来てきます)際の温度や圧力などが当然インクルージョン鉱物にも影響を与える訳で、この様に蝕像が出来てしまったということは外の結晶ができる温度、圧力とインクルージョン鉱物が出来た温度、圧力などが共通していたからという事になる訳です。 つまり、外の結晶が成長していく当初の温度や圧力はイコールすでに出来上がっている同種の結晶表面を溶かす状況でもあったという事になる訳です。 これがインクルージョン鉱物と外の結晶が違っていると当然その生育条件の温度や圧力など全く違いますからこの様な蝕像など生じないという事になる訳です。 それからもう一つのこのインクルージョンを特定する方法はまさしく単純ですが、あの結晶の形です。 あの外形はまさしくFタイプトパーズの形なのです(OHタイプは違っています)。 それを現地の人はいつも見慣れていますから、一目で分かるし見間違う事など考えられないのです。 とても明解な説明ですよね。 石を単に集めるだけではなく、その石についてもっと詳しい知識を身に付けなければ。。。 |