「拡大製造者責任 〜1〜」


●拡大製造者責任とは

 拡大製造者責任について考えてみたい。

 社会の構成は通常、市民と企業と行政に分けられるが、説明のために、現在の社会の構成を、次のように大きく四つの主体に分けて考えてみたい。

・製造者(メーカー、輸入業者、卸業者、小売業者等を言う)

・消費者(市民)

・行政(中央官庁や地方自治体等の税による社会サービス機能を実施する主体)

・その他の企業(製造者以外の企業)

 製造者の役割はこれまで、製品を設計や製造、アフターサービスやPL(製造物責任)を考慮に入れると使用中までであった。製造者は、自らの役割である「モノをつくって販売し、利益を上げる」という行為を行っているが、その結果として「大量生産・大量消費・大量廃棄社会」となり、様々な環境問題が発生してきた。

 この様な社会では、使用済みのものの処分の責任は行政にある。つまり、製造者はその製品が廃棄された後のことまで考えることは社会的な役割として求められていなかったのであり、問題が起こったのは行政の怠慢であるとも言える。


>>>企業悪者論を展開する方がいるが、企業は自らの役割を一生懸命やってきただけであって、決して悪者ではないと思う。

 しかし、従来の役割分担のままでは様々な環境問題を解決することが出来ず、また「循環型社会」を構築することが困難である。そのため、あらためてそれぞれの主体の役割を考える必要性が生じた。そして四つの主体の内でも特に、製品の設計や製造を直接的に変えることが出来る製造者の役割を考え、位置づけ直すことが特に重要である。

 そのため、製造者の役割をこれまでより拡大し、以下のことも製造者の役割とした。

(1)製造する製品を循環可能なモノとすること。

(2)その循環を促進させるため、製造者にその製品が廃棄された後まである役割を持たせること。

この拡大された製造者責任を「拡大製造者責任(Extended Producer Responsibility :EPR)」という。




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