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平成12年7月3日の独り言「長期金利」

昨年度のGDPは政府公約の+0.6%には達しなかったものの、+0.5%のプラス成長となった。日本経済が最悪期を脱したというのはある意味間違いではないであろうが、金利が上がる程かといえば、それほどでも無いというのが本当のところであろう。日銀はデフレ懸念が払拭されればゼロ金利の解除を行なうとのアナウンスを繰り返している。日銀が政策金利を引き上げなければならない程、経済は過熱しているのであろうか?需給のインバランスが将来的にインフレを引き起こし、経済の持続的な成長を妨げる懸念があるのであろうか?

以前、米国の長期金利(10年金利)の名目GDPとの関係について考察したことかがあったが、直近ではインターネットの発達などにより瞬時に情報が伝わるなどのメリットから名目経済成長率のボラティリティが落ち、従って長期金利が負担するリスクプレミアム(名目GDPにプラスするべき追加利回り)も非常に小さくなってきている。現状では名目GDPと長期金利は同程度だ。

リスクプレミアムは不確実性の代償であるから、インフレ率がすでにインプライドされた名目GDPとは言え、将来のインフレのリスクが想定よりも大きくなればリスクプレミアムは大きくなるし、もう一つ、財政の悪化懸念が増大すれば一種のデフォルトリスク・プレミアムを支払わなければならない。

米国では中央銀行(グリンスパン)に対する信任が厚く、インフレの増大懸念は抑えられている。また、財政についても黒字幅が拡大しており、実際今年からバイバックも実施され良好な状態が見込まれていることから引続き、長期金利は名目GDP成長率に近い形で推移しそうだ。

さて、日本の長期金利については如何であろうか?日本では前述したとおり、インフレの懸念は未だ小さく、想定されているものよりも急速に悪化する可能性は低い。その意味で名目成長率に上乗せしなければならないプレミアムは小さい。

もう一点の財政赤字プレミアムであるが、これが手強く、最悪の状態であるのは誰しもご存知のとおりで格付け機関も“格下げ”という形でその懸念に注意を喚起している。このプレミアムをどの程度払う必要があるのかということは本当に測定が難しい。ただし、日本がいまのところは、経常黒字国であることから比較的軽微で済むものと理解している。

となると、今の長期金利水準を理解する上で大変重要になるのは、ベースとなる名目GDPの状況であり、今後の長期金利の予想をする上でも重要であるので次の3つのグラフを紹介しておきたい。




結局、実質0.5%成長などというもので日本経済・景気の回復宣言をすることなど、もっての他であり、この低い名目成長率は大きな懸念である。デフレ懸念は払拭されておらず、日銀の政策変更など全く有り得ない状態である。長期金利は財政悪化プレミアムとの戦いで確かに潜在的に上昇する懸念をはらんでいることに注意は必要であるが、それは良い金利上昇ではなく明らかに悪い金利上昇で、今のファンダメンタルズで長期金利が上昇しなければならないとするならばイールドカーブにはスティープニング圧力がかかろう。


平成12年6月30日の独り言「金融政策」

ちまたではゼロ金利解除の話で持ち切りですが、日銀の金融政策とはいったい、どういうものなのでしょうか?本日、日銀のホームページに

というテーマが掲載されました。日銀としてはさらに地ならしをしたいということなのでしょうが、中に次のような一節があります。

「日本銀行では、こうした物価指数に加え、国内外の商品市況(原油、銅、アルミ、金、木材、コーヒー、大豆などの市場での取引価格)、さらには、既存資産である土地を対象とした地価指数など、あらゆる価格の動向について絶えず注意を払いながら、総合的に物価の動きを分析しています。」

いつのまにか、ストック価格までチャンと政策の判断材料になっています。バブル絶頂期には、フローのインフレは無いからとストックのインフレは無視されていたのですが…。

これが政策判断の中に入るとすれば、政策金利の引き上げはおかしいのではないかと思われます。異常事態に対応した緊急避難措置の解除という理解も出来なくはないですが、金融政策の方向転換という位置づけの方が日銀の中には強いと思われるので、そこが気がかりです。

「ゼロ金利解除は717日」とエコノミストの一部は騒ぎ立てていますが、本当でしょうか?彼らの論拠は「97年に利上げを逸したように、今やらなければ、また時期を逸する」というものが多いです。

それはチョットおかしくないですか?私は「時期を逸する」ような利上げは不要だと思います。97年に利上げを行っていたら唯でさえ緊縮財政で失速した景気が更に落ち込んでいたでしょう。今回についても「今やらなければ時期を逸する」利上げならば行う必要はないと思います。

不要な利上げを行って、金融経済を混乱させ、日本のトータルな資本コストを上昇させるようであれば、日銀は将来手痛いしっぺ返しを受けるでしょう。(日本経済全体が完全にゼロ金利解除を織り込んでおり、皆が歓迎するのであれば別ですが…。)さあ、これからの日銀の政策判断が見物(みもの)です。


平成12年6月29日の独り言「言い換え指針案」

標題はいったい何のことかと思われるでしょうが、これは国語委員会の第3委員会が示した一般への定着が不十分な外来語を日本語に言い換えるための指針である。例えば、「コンセンサス」は「合意」、「ユーザー」は「利用者」と言う具合である。

また、同委員会はローマ字による日本人名標記については「名−姓」の純でなく、日本語どおり「姓−名」とするべきだと提案した。国語審はああ同委員会の提案を元に議論を詰め、念相に答申をまとめるようである。

指針案は官庁の「文章や目ぢ亜の用語に外来語が増えているkとを踏まえ、「日本語によるコミュニケーションを阻害する」として作成された。それによると、

そのまま使う――「ガイド」、「ストレス」

言い換える――「インセンティブ」

言い換えることが難しい――「バリアフリー」「アイデンティティ」

等に分類されており、(そのまま使う)ものは−>すでに定着していると認定。(言い換える)−>定着が不十分と認定。(言い換えることが難しい)−>定着が不十分であるが言い換えが困難で注釈を付けて分かりやすくなるように工夫すべきとした。

わざわざ国語審議会に認定してもわらわなければならないような事かと思うが、確かに何でもかんでも英語を使えば良いというものではない。英語を使うことで陳腐な論文を高尚なものに見せかけようとしているものや、演説者が言葉に酔って聴視者が理解できていない演説を見かけるのも事実である。文章を書く者としては気を付けたいところだ。


平成12年6月28日の独り言「ホームページ(HP)アドレス」

日本野球機構は阪神の新庄外野手がヘルメットに個人的なシールを張っていたのを契機に、新たなルール作りを進める方針を明らかにした。

これだけを聞いてもピンと来ないのが普通である。新庄選手がヘルメットにプリクラのシールを貼っても何ら問題になることは無かったであろう。何が問題視されたかというと、彼が貼ったシールに意味があるからだ。そのシールには自ら開設したホームページ(HP)アドレスが書かれていたのである。

新庄は23日の試合から同シールをはがしたが、同機構関係者は「新庄のシールは野球規則に抵触しないものの、商標ロゴと解釈できなくもない。HPは時代の新しい流れ。似たようなケースが今後も起こり得る。何らかの歯止めが必要」と話し、ルール化を進める意向を示した。

要するに日本野球機構はHPアドレスの記載されたものを身につけることは宣伝とも取れるのではないかという認識を持っているということである。

これは非常に難しい問題である。あくまでも選手個人とファンを繋ぐためのホームページのアドレスならば、問題は無いと思われる。しかし、そのホームページで“新庄グッズ”を売ったりしているのであれば、野球の試合を使って、宣伝活動を行なっているということになり、使用を差し止め無ければならないであろう。

最近の無料ホームページ・サーバー・サービスには広告が付くものが多い。我々もHPアドレスの扱いには十分注意する必要が生じて来ている。


平成12年6月27日の独り言「政治家(続き)」

先日、“独り言”で採りあげた「中田ひろし」氏が今日も、駅前に立っていた(選挙活動で疲れているであろうに…)。先の衆議院総選挙で彼は予想どおり多くの有権者の支持を受け、2位の元内閣総理大臣橋本竜太郎の秘書であった候補者に大きな差をつけダントツで当選した。神奈川8区の有権者が彼の政治に対する姿勢を十分に評価した結果と言えよう。

これで彼はまた、政治活動を続けることが可能になった。彼の様に無所属で政治資金の乏しい政治家にとって落選することは、かなりの活動の制約となってしまう。当選したことがどれだけ彼の活動を支えるのであろうか?

まず、歳費(サラリーマンの給料にあたる)が月137万5000円(年間1650万円)、サラリーマンでいうところのボーナスが年間816万円、意外に多く貰える文書通信費100万円×12ヶ月=1200万円(年間)、立法事務費が年間780万円、秘書費用3人分年間1812万円(一人600万円で雇うのは実は難しいかも)などである。

明示的な収入のみで上記合計は6258万円である。これは彼の政治活動を支える上で、とても重要であることは間違い無い。また、その上に政治家の特権としてJR、全国の私鉄、バスが無料で利用できる。普通の(というか、「我々が通常目にする」と言った方が良いか?)政治家は私鉄やバスにあまり乗ることも無いであろうことから、余り利点ではないも知れないが、中田議員にとってこれは大きい。黒塗りの車で国会へ乗り付ける事など無く、田園都市線を利用して国会へ出向いているからである。

確かに6000万円を超える年収というのは多いと感じる方もいるかもしれない。しかし、国民、有権者が選んで国政を任せているのである。この代表者が十分に一生懸命働いてくれるのであれば安いものではないだろうか。逆に働かざる者は大臣経験者であろうと有権者は選ばない(今回は17名の大臣経験者が落選)ということの方が重要であり、これからはもっと多くなることが予想されよう。また、政策で勝負できる優秀な政治家を生み出し、育てるにはもっと大きな報酬が本当は必要なのかもしれない。


平成12年6月26日の独り言「アクセス件数9000件」

本日、「あるファンドマネージャーの独り言」へのアクセス件数が9000件を越えました。いつもご支援を頂き有難く厚く御礼申し上げます。

インターネットの普及率は携帯電話によるインターネット接続(i-modeサービス等)開始により飛躍的に上昇しています。「あるファンドマネージャーの独り言」もi-modeの入り口を作りました(http://club.pep.ne.jp/~tetsu.chiho/i-mode.htm)。どうぞ、ご利用下さい。

最近、業務多忙につき特に「独り言」のアップが遅延しておりますことをお詫び申し上げます。極力毎日のアップを心がけますので、ご勘弁を…。但し、少なくとも「ポジショントーク」は毎日アップ致しますので、ご参考にして頂ければ、幸いです。

それでは今後ともどうぞ宜しくお願いします。tetzu


平成12年6月23日の独り言「ドル/円、テクニカル・アップデート」

ドル/円のチャートは1月初営業日の安値を起点としてカウントされているが、直近のフレームは横軸が5月7日から始まり7月7日が次の変化日である。その間のマイナーな変化日は6月7日と6月16日が観測されており、6月7日の日柄ではピンポイントの105.32を至現している。

縦軸のプライスであるが106.00から110.50がコア・レンジとなっている。ただし、106円を下回っていることから、その下の重要な価格を示しておくと104.90がカウント出来る。また、106.00−110.50の間に存在する重要な価格は107.50と108.30である。

テクニカル的には重要な価格を割り込んでいることと、短期・中期指標共に売り支持であることから戻り売り圧力の強い中、下値を試す展開が想定される。この状況から脱却するには早めに106.00を回復する必要があろう。

ファンダメンタルズから見ると日銀がゼロ金利解除の地ならしをしていることなどから、円が買われやすい地合いであることに違いないが、円キャリー・トレードを行なっているような巨大なヘッジ・ファンドがある訳でなく、また、本邦円投組みもヘッジ率が高いことなど、一方的に円が買われる地合いではなさそう。

また、外人が円株をドル投で更に買い増す動きが出て来るようであれば、円高も気にする必要があろうが、円株を買うにしても、さし当たっては、一時避難的に資金を移した円債からの内転が主となることが見込まれることから、こちらも積極的な円買い材料にはならない。従って、ドル売りを考えるよりは、ゆっくりとドルの買い場を探すことに徹することが有効な戦略かと思われる。


平成12年6月22日の独り言「BUNDS FUTUREテクニカル・アップデート」

BUNDS FUTUREのテクニカルをアップしておきたい。次の変化日は731日、もしくは81日である。105.90の重要なレジスタンスラインを抜け4月の高値をアップブレイクし、更なるレジスタンス108.20(かなりハードな山ですが…)をチャレンジするかと思いきや、ブレイクダウンしてからは速かった。

昨日の下落は正に先物主導の下落と思われる。限月交替後、建て玉は少なく、先物ヘッジの水準は低い。したがって、テクニカルの悪化により大口のヘッジ玉が被さった形と思われる。105.90スルーし、フレームを元にもどしたことから、変化日までのコア・フレームは103.70−105.90と想定される。また、その下は102.10しかない。

来週は金融政策変更後、初めてのレポ入札がある。足下金利がボラタイルになれば、相場そのものもボラタイルになることが予想され、特に経済指標発表毎に右往左往することとなろう。先ずは、変動レポでの金利の落着きどころの不透明感から相場的には下値を試す展開が予想される。

また、プライスアクションは、短期市場が陰転し、押し目買い圧力の強い中、下値を試す展開がこちらも示唆されており、今後は要注意となる。中期指標も陰転すれば103.70は必至か。

以上、ブンズ先物のテクニカルでした。当たるも八卦、当たらぬも八卦!


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