今日の指標

本日発表された海外の経済指標について掲載します。


経済指標 51 発表分
今回発表
市場予想
前回
(英)CIPS製造業指数(4月) 53.4 (下方修正)50.6
   CBI流通業動向調査(4月) 57 31
(米)建設支出(3月) %前月比-0.9 0.0 1.1
   ISM製造業指数(4月) 53.9 55.0 55.6
   物価指数(4月) 60.3 51.9

オランダ、アイルランド、そして英国の購買部協会(PMI)製造業指数は予想以上に好転し、残る欧州諸国の製造業セクターも想定より改善したことを示唆した。したがって、ユーロ圏全体のPMIも不況・拡大の分かれ目となる50の大台を超える可能性が極めて高い。

英購買部協会(CIPS)製造業指数は50.7から予想を上回る53.4まで改善し、英国の製造業の前途が明るいことを指し示した。内訳の輸出受注指数は意外にも50.0から過去5年超で最高の55.1まで急伸した。こうしたトレンドが維持されれば、英経済にとって真実朗報となる。ただ、海外経済の回復ペースが予測されたより鈍い兆候が出ている現状、今回の上向きは慎重に捉える必要がある。物価項目の上昇幅も企業が楽観的になるには程遠い水準にあり、利益率は大幅に圧縮されている。一方、英中銀にとっての朗報は生産価格指数が47.2へ低下し、インフレ圧力が引き続き沈静化していることを示唆したことだ。

CBI流通業動向調査も、小売売上が前月の低迷の後に増加した公算が大きいことを示し、拡大を示唆するリストに加わった。しかしながら、中銀政策委員会(MPC)のタカ派委員の一部が住宅価格の高騰を根拠に引き締めスタンスを強めることはあっても、これらの統計結果だけでは来週のMPCを利上げに促すには不十分だろう。

為替市場:オニール長官の発言に目新しい内容はなかったものの、商いが極端に薄い市場でドルは再び全面安の展開となった。市場が注目したと思われるのは、「為替介入の効果は疑問」という発言だ。このコメントは以前にも出されたもので、長官は日本の財務省に介入によって円安誘導すべきではないとのメッセージを送る意図があったように思われる。しかし市場はどういう訳か、この発言を、米国は当面ドル高誘導に動く意思はないと解釈して、ドルが売り込まれた格好。こうした困惑を背景に、ドル/スイスも1.5995の安値をつけ、ドル/円は127.32まで下げた一方、ユーロ/ドルは年初来高値の0.9082まで上伸した。午後になるとドル/スイス主導で投資家のストップ・ロスの動きが強まった。

3 月分建設支出は前月比0.9%減となり、2 月分も当初での1.1%増から0.7%増へと下方修正された。ちなみに3 月分の予想コンセンサスは0.2%減であった。3 月分を簡単に見てみると:プライベ−ト関係は0.7%増となっていたが、テロ以降堅調であった公共関係は5.6%減となってい た。一般住宅関係を見てみると、一世帯住宅関係が0.5%増となった中、集合住宅関係は0.6%減となっていた。公共関係が前月比マイナスとなったのは昨年9 月以来で、マイナス幅は2000 年2 月以来の大きな減少幅とな っていた。

4 月分ISM は53.9 と予想コンセンサス=55.0 を下回り、3 月での55.6 から予想以上の低下となった。3 ヵ月連続で50%台を維持しているが、ここに来て横ばい化し始めて来ている事がうかがえる。内 容を簡単に見てみると:新規発注は59.0 vs 65.3 と低下したが、生産は58.0 vs 57.8 と横ばい展開となっていた。在庫は42.9 vs 41.2 と小幅アップとなり、デリバリ−は53.7 vs 53.1 と横ばいとなっていた。バックログ・オ−ダ−は56.0 vs 62.5 と低下していた。雇用は46.7 vs 47.5 と前月比小幅ダウンとなり、市場関係者間では金曜日に発表される4 月分雇 用統計に関して“やはり当初予想よりは弱い形になるのでは?"…と見られ始めている。物価は60.3 vs 51.9 と8.4 ポイントも上昇していたが、これに関してISM のOre 氏は“エネルギ−セ クタ−でのボラタイルな状態が影響して"…とコメントしていた。だが同時に“これまで多 くの産業間で価格引き上げ力の無さが見られていたが、現時点においてはそれほど大きな懸 念要因とはなってないであろう"…ともコメントしていた。雇 用部門に関して言える事はここまで5 ヵ月連続で上昇して来ていたが、ここに来て横ばいし始めて来 ている…と市場関係者間では見られ始めており、製造業全体に関しても横ばい展開に入り始めたので は?と見られ始めている。

銀行業界の融資基準(ブルンバ−グに掲載されていた記事によると)はここ30 年間で最も厳しいレベルにま でタイト化して来ている様である。連銀のデ−タによると1Q においてでおロ−ン総額は$1.02tln とな っており、前年同期比で7.4%減となっていた。昨年4Q での前年同期比が6%減であった事を考慮すると今 年に入ってから一段と縮小傾向が進んで来ている事がうかがえる。(ドイチェ銀行も1Q で参加したロ −ン総額は$9.4bln と前年同期での$11.5bln を下回っている様である) その反面、社債の発行は増 えて来ており3 月末まででの1 年間に起債されたハイグレ−ド社債は$855.9bln とその前1 年間と比較し て6.8%増となっていた。(JP モルガンが月曜日にバンククレジットを与えている企業に対して社 債発行によう債務のタ−ムアウト化を推進している…と言ったニュ−スを証明する様である)だ が、一部銀行間では状況が改善し始めているとの見方も広がって来ており、全米題4 位の銀行であるWachovia 銀行の融資担当重役は“2000 年秋以来、初めてCEO 達が慎重ながらも見通しに関して'Optimistic 'になって来ている"…とコメントしていた。だが、全米第10 位であるSuntrust 銀行の融資担 当者は“ロ−ンディマンドがボトムアウト化して来ているか、まだ定かではない"…とコメントしてお り、状況は依然として不透明の様である。最近でのもう一つの傾向は銀行側が収益性の高いIB 関係業 務をもらえない企業に対してのロ−ンを積極的にカットし始めて来ている点であり、Ingersoll-Rand("IR ")のCFO も“銀行はロ−ン貸し出しにおいて、IB 関係でのビジネス獲得が可能かどうかに重点を置 き始めている"…とコメントしていた。ちなみにIR 社は現在JP モルガンとの間で、7 月にエクスパイヤ-す る$1.25bln 相当のクレジットラインの更新交渉を行っている。今日エクスパイヤ−する$1.2bln ラインに関 して大手エネルギ−会社"Dynergy "(“DYN ")は銀行側との間で$900mln のライン更新に成功したが、そ のコストはこれまででの3 倍であるL+150bp にまで大幅アップしていた。同じ様な状況は欧州でも見られており、電気エンジニアリング業界では欧州最大手である“ABB "に対してJP 、ドレズナ−、UBS が昨年12 月時点で同意していた$3bln ロ−ンを融資しなかったのである。ABB 社はム −ディ−ズによって"Baa2 "へと格下げを食らった事から、自動的に一部CP が強制償還となった事からシ ティ−がアレンジしていた銀行20 行に対してロ−ンを要請して来たのだが、上記3 行がそれを断った様な のである。ABB は今週月曜日に債務返済の為に$986mln の転換社債をシティ−、CSFB 、バ−クレ−ズを 通じて起債していた。今 年に入ってから最初の4 ヵ月間で欧州で組まれたシンジケ−ト・ロ−ン総額は$84.5bln 相当と前年同期比 で40%減少していた。JP モルガンは昨年度では第一位のアレンジャ−であったが、今年度では第四位に まで低下していた。

リファンディングに関して:5 年は$22bln となり、これから四半期毎に新発債を出す事とした。10 年のリオ−プンは$11bln となり、リオ−プンニング・スケジュ−ルに関して現時点では変更し ないが、検討している事は事実の様である。またバイバックに関しては2Q では(6 月末まで)行わない…と発表、一時ロングエンドが売られる要 因となった。だが同時に財務省はスケジュ−ル外として6 月初めにCMB ビルを起債すると発 表しており、6 月15 日には法人税の納税日も控えている事からバイバックがこれで完全に終 わったのではない…との印象が強く感じられる。6 月15 日までに納税される法人税を財務省側 がある程度は推定しており、CMB 起債で一時を凌いだ後は財政面での状況が改善すると見てい る様である。

米債市場:一時、短期2 年は3.155%まで上昇、5 年も4.32%、10 年も5%手前である5.01%レベルまで上昇した。だが10 年先物が106-05 高値を付けた直後にシカゴ系大手地銀によるJune-10yr 108 コ−ルの1 万枚売りが入るなど(話しではモ−ゲ−ジの大手が背後にいるのでは?と言われているが)少しずつ売りも入り始め、かつ10 年先物では105-25 レベルから午前中買っていた米系証券による3500 枚売りなどが入り、頭も重い展開となった。だが雇用統計に関してISM がああ言う形となった事からショ−トする事も中々出来ず、その後の現物市場は軽くビッドアップする形となっての引けとなった。


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