放射線の話
放射線て特別なものと思いますか。私たち日本人はあの広島や長崎に落とされた原爆を経験していますから、放射線や放射能と聞くとものすごく怖いものと直感的に考えてしまいます。
しかし、放射線や放射能が強い場合には怖いのでですが、弱い放射線や放射能は自然界に存在し、地球上に生存する以上、弱い放射線を毎日毎日受けています。
自然界に存在する放射線はどこにあるかと言えば
皆さん、こんなこと考えたことがありますか。まさかと思うでしょうが本当なのです。このカリウムという物質は動物や植物が生長するためには欠かすことは出来ません。
さて、放射線による人体への影響の程度を表す単位としてはシーベルトが使われます。通常はこのシーベルトの1000分の1であるミリ・シーベルトの単位が使われています。この値が大きければ大きいほど人体への影響が大きいことをしめしています。この単位を使って色々な放射線の強さを比較します。
日本人が自然界から受ける放射線量は1年間に2.4ミリ・シーベルト程度です。その内訳は
1) 大地から 0.46 ミリシーベルト
2) 食物から 0.24 ミリシーベルト
3) 宇宙線 0.38 ミリシーベルト
となります。
この他に、空気中にはラドンという気体の放射性物質がただよっていて、呼吸により受ける放射線は1.3ミリシーベルト程度になります。空気中のラドンを含めると人間は1年間に2.4ミリシーベルト程度の自然放射線を受けています。
宇宙線は地球から離れるに従って増加しますので、飛行機のパイロットやスチュワーデスは年間2〜3ミリシーベルト程度の宇宙線による放射線の影響を受けています。また、平地で1年間に0.35ミリシーベルトに対して、富士山頂では年間0.7ミリ・シーベルトの宇宙線の影響を受けると言われています。
日本にいれば大体年間1ミリシーベルト程度の自然からの放射線を受けますが、ブラジルやインドのある地方では日本の10倍の10ミリシーベルトを越える所もあります。
また、空気中に存在するラドンは場所によってかなり変化します。風通しの良い広場などではあまり大きくありませんが、密閉された地下室などではかなり大きくなります。日本人は空気中のラドンにより1年間に1.3ミリシーベルト程度の放射線を受けていると言われています。
温泉の放射線
ラジウム温泉とかラドン温泉とか耳にしたり、実際に実際に温泉に入った人もいるかもしれません。ラジウム(あの有名なもラドンも放射線を出す物質(放射性物質)で、天然に存在するラジウムを含んだ温泉がラジウム温キューリー夫人が発見した物質)泉で、ラジウムから生まれる気体状のラドンが水の中にとけ込んだ温泉がラドン温泉です。
ラジウム温泉やラドン温泉には通常の200倍以上の放射線を含んでおり、日本では島根県の池田、山梨県の増富、鳥取県の三朝、兵庫県の有馬などでは40,000倍以上の放射線が含まれています。
ほかにも、放射線を含んだ温泉は日本各地に多数あり、特に花崗岩のある所には多いようです。放射線を含んだ温泉は人体に悪影響を与えるほど強くはありませんので、安心して温泉を楽しんで下さい。
日本全国で選んだいわゆる「名水百選」(環境庁が選定)に含まれる水に含まれるラドンの量は平均でも通常の水の20倍を越えているそうです。
人工の放射線
放射線は産業から学術研究まで、社会のさまざまな分野で役立っています。
医学面では胸のX線集団検診(1回当たり0.3ミリ・シーベルト)、胃のX線集団検診(1回 当たり4ミリ・シーベルト)CTスキャナー、ガンの治療などに利用されています。
工業においてはテレビやコンピュータの配線の耐熱性を高めたり、印刷インクを乾燥硬化させたりなど幅広い用途に使われています。
また、農業面では放射線による品種改良や害虫の駆除などが行われています。さらに、遺跡からの出土品、古い美術品の年代測定や樹林なども、放射線によって性格に測定することが出来ます。
人工的に使われている放射線については放射線の利用をご覧下さい。トップページに戻る。