…都市型水害の被災者になって…

1999年7月21日の集中豪雨で、渡辺は都市型水害の被災者になってしまいました。
1998年8月末の栃木県の豪雨では、黒磯市の両親宅の電話が1週間以上も不通になり、JRも止まったままで安否の確認すらできす、右往左往しました。
今後は都市型水害が一層頻発し、同じように被災する人が増える見込みです。被災体験を残し、発生原因を調べ、収集した資料を取りまとめ、何らかの役に立てばと願ってます。

なお、とりあえず居住者の水害対策を知りたい方は、Part3の1.居住者の水害応急対策、またPart4の都市型水害に関するQ&Aをご覧ください。


Part1 私の被災体験

 日本では、天災による被災者は自助努力で生活復旧せよという原則で法律ができています。毎年天災が発生する日本では、行政が被災者にいちいち援助していたのでは、お金がなくなるからという発想です。あなたも被災者になった時に、行政の対応に唖然としないでください。

被害の概要
   ◎新宿練馬水害の概要
   ◎私の被害状況
   ◎不幸中の幸い

生活復旧に向けて・・・行政支援の活用を中心に
   ◎生活復旧にあたって
   ◎行政の支援の活用方法


Part2 新宿練馬水害はどのように発生したのか

練馬新宿水害の特徴- 都市型水害の特徴を要約
   ◎大雨の特徴
   ◎被害箇所の特徴

水害と強雨の基礎知識
   ◎洪水害の種類と都市型水害
   ◎雨の強さと被害(気象庁の定義)
   ◎東京都心部で増えている強雨
   ◎1時間に50ミリ以上の強雨が発生する頻度について
   ◎都市型水害は「きわめて日本的な構造問題」

被害と気象データの再整理

   ◎1999年7月21日 梅雨明け直前の記録的な大雨・時間131ミリ
   ◎1999年7月22日 大雨の翌日は小雨でも危険
   ◎1999年8月14日 1日半も続いた長雨で被害発生
   ◎1999年8月24日 練馬で再び大雨・時間71ミリ(保谷と練馬の2つ目型降雨)
   ◎1999年8月29日 港区で時間115ミリ・被害多し(南北の2つ目型降雨)

水害時の降雨量データ
    − どのような雨が降ると都市型水害は発生するのか
   ◎10分間に10ミリ以上の雨が30分以上続いたケース
   ◎1日以上降り続いた長雨のケース
   ◎大雨の降った後の再度の雨、翌日の雨

都市型水害の発生箇所とその要因
   ◎浸水実績図
   ◎河川改修が遅れ、雨水混入率の高い妙正寺川の流域で大きな被害
   ◎急峻な窪地が住宅地化した地域(千川通りの北側)
   ◎点在する半地下構造の建物被害

増える都市型水害と行政の対応
   ◎今後ますます増える都市型水害
   ◎本質的な対策とそれが進まない理由
   ◎被災地域への応急措置−雨水整備クイックプラン

自己診断できる都市型水害の危険度 − まとめにかえて
   ◎危険度の考え方
   ◎危険度の項目と採点方法案


補論1 2001.7.18の被害について
     ・雨水整備クイックプラン実施地区で被害が発生したか
     ・都市型水害が発生しにくい練馬区北部の被害状況


Part3 都市型水害の予防・応急対策

居住者の水害応急対策(改訂版2002.07.06)

 (1)普段からの対策
     水嚢の利用、台の利用、外部の雨水排水溝の清掃、排水ポンプの用意
 (2)豪雨に直面したら
     ・・・豪雨が何分間続くかが、被害を受けるかどうかのポイント
 (3)豪雨が10分間以上続いたら
     気象情報の入手、対策の準備
 (4)豪雨が20分間以上続いたら − 本格的な対策の開始
     危険の前兆、半地下の建物では換気口に注意
 (5)浸水してしまったら

行政の対応策

・都市型水害の発生予想箇所と主な原因
・行政の施策一覧(私案)

都市型水害からみた住宅えらびのポイント
 (1)地形から
 (2)河川改修事業の進捗状況から
 (3)住宅構造から


Part4 都市型水害のについてのQ&A

番外 NHK出演記録

■リンク集

■リアルタイム大雨洪水情報

 ●防災気象情報サービス(全国)
  現在の天気図、警報・注意報の発令状況などを提供している

 ●東京都水防災情報システム(東京都)
  東京都建設局河川部による都内の代表観測所毎の10分間雨量、1時間雨量、河川の水位情報

 ●東京アメッシュ(東京都)
  東京都下水道局による都内をメッシュに区切り過去1時間の降水量を提供

 ●荒川の防災情報(東京都・埼玉県)
  建設省による荒川の洪水予報等

 ●京浜工事事務所(神奈川県・東京都)
  建設省による多摩川、鶴見川、相模川の洪水予報等

■気象・水害等の知識

 ●気象庁
  災害の状況、気象用語の解説など

 ●東京消防庁 都市型水災にご用心を
  水害対策について、市民が具体的にできるものを詳しく紹介している。

 ●東京都下水道局
 都市型水害の発生原因など、親切な解説あり。形式的な内容が多い行政のHPの中で、最も誠意が感じられるHPのひとつ。

 ●日本建築防災協会
  国土建設省が作成した以下の浸水対策パンフレットをPDFで公開している。
  「家屋の浸水対策マニュアル」「浸水時の地下室の危険性について」

 ●中野区洪水ハザードマップ
  神田川の水害に長年苦しんできただけあって、地図の裏面・災害学習情報は充実しています。印刷物は中野区の区役所、地域センターで無料配布中。


■参考文献

 ●「水害を軽減する社会の仕組み作り」
 
  
佐藤照子氏 雑誌「地理」通巻568号vol.47、2002、12月号、P.48-54
   水害の特徴や防災対策など、要領よくまとめられている。

 ●「神田川 よみがえれ 東京の源流」
 
  
東京新聞社会部編 東京新聞出版局(1994)1500円 P.246
   神田川の歴史や問題点などを、一般向けに網羅的に整理している。写真や図も豊富。

■マスコミなどに取り上げられたこと

2002.07.12  NHK「おはよう日本」に出演。居住者の水害応急対策の説明。
2003.08.09  東京新聞の浸水被害・対策の特集記事に取り上げられる
2004.06.04  NHK教育テレビ「インターネットスクール たったひとつの地球」
      のホームページからリンクされる。
2004.07.07 国土交通省2004川の日フォーラム(千代田放送会館)映像資料のビデオに
      インタビュー出演
2004.08.07  NHK教育テレビ23:30- 上記の国土交通省2004川の日フォーラムの模様が放映


終わりに

 2002年7月12日、NHK「おはよう日本」で、半地下建物での水害被害の例として取り上げられることになったので、これを機会に残っていた部分を書き上げました。自分の力の及ぶ限りのことはやったという気持ちです。
 特に「行政の対応策」は、私の手に余る内容でした。この項はとりあえず整理し、今後少しずつ修正や追加を加えていきたいと思いますが、どこまでいっても決定版はできないでしょう。都市型水害に関わらず、現代都市の抱える問題に、簡単な解決策はないと思います。

 NHKの方の話だと、都市型水害のホームページは少ないそうです。しかし、いまだに水害被災者からのメールは1通もありません。私自身も同様のホームページを検索して読むなどの意欲が湧かないので、メールがないのも実感として分かります。
 多くの人が被災した家からひっそりと引っ越し、また多くの人が今も不安に思いながら同じ家で暮らしているのです。特に半地下建物の被災者は点在しているため、被災者がともに助け合ったり、励まし合ったりする機会がなく、それが被災者の孤立感を深めていると想像しています。
 とはいえ、阪神大震災ほどの過酷な被災経験ではなく、三宅島の村民のようにやむを得ず故郷を離れたわけでもない。

 被災者の意見・経験を取り入れることはできませんでしたが、都市型水害は天災というよりも人災であり、被災地区・建物が予想できることが分かりました。いつか誰かの役に立つかもしれない。これだけでも大きな前進と思いたい。

2002.7.9   渡辺 雅宏


2004.01.25 HP開設後始めて水害被災の経験者からメールをいただきました。
        ありがとうございます。



フォーラム
TOP
サイト内容一覧
防災コーナー
サイト内容一覧
その他のコーナー