(2)Londonから日帰りで訪ねるナショナル・トラスト

ロンドンから日帰りで行くことが可能なナショナルトラストのいくつかをご紹介します。
どれをとっても素晴らしいのですが、取り敢えず、ロンドンの南(ケント州)を中心に、東・西・北もカバーしていくことにします。
また、全てを一度にご紹介するのは無理なので、毎月少しずつ増やしていきます。

尚、(1)Devonのナショナルトラスト
(3)ヨークシャーのナショナルトラストもご紹介中。


ロンドンの南
Petworth House

Petworth Houseは、17世紀に建てられた邸宅で、鹿が遊ぶ広大な敷地の中に建っている。
それ自体が大変美しいが、特筆すべきは、この建物を保有していた貴族は、ターナーを始めとする著名な画家のパトロンであったということである。
ターナーが英国南部や大陸に行った帰りに頻繁にここに立ち寄っていることは美術史では有名な話。
従って、建物の中には、夥しい数のターナーの絵がさりげなく(何の説明もなく)掛かっており、驚かされる。
その他、レイノルズ、ファン・アイク等の絵も多数ある。テート・ギャラリーで満足していてはいけない!

交通:LondonからA3で南へ下り、途中MilfordでA283に入って約15マイルのPetworthの町の真ん中。 バスの場合はBritish RailのPulboroughからStagecoach Coastline1/A又は1Bで。
公開:3月30日から10月31日(除・金曜・月曜)1時ー5時30分。但しPetworth Park(敷地)だけなら年間を通して公開されている。
入場料:4ポンド20ペンス。ナショナル・トラスト会員は無料。


The Vyne

湖に続く緑の芝生に建つ、ヘンリー8世時代の建物。内部では、素晴らしい礼拝室や、16世紀以来の家具や絵画が飾られた立派な部屋を見ることが出来る。
隣接するNational Trustのティールームでは、英国風のケーキと紅茶が楽しめる。

交通:LondonからM3でBasingstokeへ。そこからはRing RoadをBasingstoke District Hospital目指して走ると、標識が見えてくる。
バスの場合はBritish Rail(以下「BR」)のBasingstokeからHampshire Bus 45番で。
公開:3月19日から9月1日(除・金曜・月曜)1時30分ー5時30分。庭園だけは10月31日迄公開。
入場料:4ポンド。ナショナル・トラスト会員は無料。


Ightham Mote

残存する中世の邸宅として、現地でもつとに有名。14世紀の建物に、17世紀に礼拝堂等が加えられた。周囲は掘がめぐらされ、木と白壁の美しい建物が反映する。

交通:LondonからはA20を東南に下り、M26を越えたらA227へ。
バスならBRのBorough GreenからTunbridge Wells行きの222番。
公開:3月31日から10月31日(除・火曜・土曜)。
入場料:4ポンド。ナショナル・トラスト会員は無料。


Sissinghurst Castle Garden

英国式庭園(English Gardens)は有名であるが、その中でも本家本元で最も著名な庭園と言って良い。
約2ヘクタールに及ぶ広大な庭園は多くのパートに分けられ、季節を通じて美しい草花を見せてくれる。
又、エリザベス朝様式の建物も雰囲気を盛り上げる。喫茶室でスコーンと紅茶のアフタヌーン・ティーもどうぞ。

交通:LondonからはM20を東南に下り、MaidstoneからA274に入って南下、BiddendenでA262Westに入ってすぐ。
バスならBRのStaplehurstから4/5番。
公開:4月2日から10月15日(除・月曜)。
入場料:5ポンド。ナショナル・トラスト会員は無料。


Chartwell

チャーチルが1924年から没するまで住んだ家で、内装も含め、彼の生前の形のまま残されている。
広大な敷地は隣の牧場へと繋がり、まことに静かな場所にある。チャーチルは、戦時中でも週末は必ずここに帰っていたということであり、やはり優れた指導者はそれなりの住処を持っていたのだと感心させられる。
建物の中にはチャーチルの遺品が展示されている他、ビデオ等も駆使して彼の生涯が判る仕掛けになっている。

交通:Londonから一番早く来る方法は、A2を南下、途中でA25を西に入り、ChipsteadからA25ーB2026を経る方法。
バスの場合はBRのBromley Southから、Metrobus746。
公開:3月31日から11月2日(除・月曜日・金曜日)。
入場料:4ポンド50ペンス。ナショナル・トラスト会員は無料。


Knole

15世紀に建てられた、イングランドで最大の個人邸宅。17世紀初頭にエリザベス1世からSackville家に授けられた。建物の周囲は、鹿が放たれた広大な公園となっている。 13の部屋が公開されているが、ファン・アイク、ゲインズボロなど著名な画家の絵、タピストリー、そして何よりも17世紀の英国家具のコレクションが有名。

交通:Londonからは、M25の5番出口でSevenoaksに出て、そこから3マイル(A224-A225)。
バスの場合はBRのSevenoaksからKentish Bus 426, 433, 483 番。
公開:建物は3月30日から11月2日迄の水曜日・金曜日・土曜日と休日。公園は年間を通して訪問可能。
入場料:4ポンド50ペンス。ナショナル・トラスト会員は無料。


Ham House

リッチモンドパークのすぐ横にある17世紀の大邸宅。建物の内外共にスチュワート朝の様式を残す、見事な造りである。近くをテムズ河が流れており、船遊びも楽しい。リッチモンドパークに行くときは是非足を伸ばしたい。

交通:Londonからは、A4経由A307でRichmond Parkに出れば標識がある。
バスの場合はVictoria駅London&Country415番Guildford行き。或いはBRのRichmond駅からLT65番、London&Country415,427番。
公開:建物は3月30日から10月31日迄の月曜日から水曜日、及び土曜・休日。11月から12月15日迄は土曜・日曜の午後のみ。庭園はクリスマスと金曜日以外は年間を通してオープン。
入場料:4ポンド。ナショナル・トラスト会員は無料。


Scotney Castle Garden

なだらかな丘陵地帯を使った公園の中に、池に囲まれた14世紀の城が建つ。イングランドで最もロマンチックな城と言われる条件が見事に揃っている。春の草花、秋の紅葉の頃はその美しさに息を呑む。

交通:Londonからは、M25の5番出口でA21に入り、10マイル程南下。Lamberhurstの町を過ぎて1マイル。
バスの場合はBRのTurnbridge WellsからAutopoint 256番でLamberhurstで降りて歩く。
公開:3月30日から11月2日迄の水曜日から日曜日。
入場料:3ポンド50ペンス。ナショナル・トラスト会員は無料。


Corfe Castle

もと王族の城であったが、17世紀に議会軍によって攻撃され、廃虚となった。
然し乍ら、海が見える緑の高台に凛然と建つ白亜の遺構は美しい。城の上に登ることも出来る。
ロンドンから日帰りも可能ではあるが、出来れば近くのSwanageかPoole、或いはBournemouth辺りの美しい海岸沿いに宿を取りたい。

交通:LondonからはM3でSouthampton、そこからM27-A31でPoole、そこからA351でCorfeに達する。
バスの場合はBRのPooleからWilta & Dorset 142, 143, 144 のSwanage行き。
公開:年間を通して公開されている。但し冬場は11時から3時30分迄なので注意。
入場料:3ポンド。ナショナル・トラスト会員は無料。


ロンドンの東
Flatford

Flatford は、かの有名なジョン・コンスタブルが居住し、多くの絵を描いた場所。特に川を挟んだ Flatford Mill の風景画は、日本人なら誰でも知っている有名な絵のはず。 光と陰の織り成す美しいイングランドの風景を見事に描いたコンスタブルの村は一度訪ねる価値がある。 夏なら、川にボートを浮かべると、あのコンスタブルの風景画そのままの世界が眼前に広がる。 ナショナルトラストは、この Flatford の Bridge Cottage でコンスタブルに関する展示を行っている。

交通:Londonからは、ひたすらA12を東へ。Colchester を過ぎて7-8マイルの処でB1070に入ってすぐ。
バスならBRのColchesterとIpswichを結ぶバス92ー4か166ー8に乗り、East Bergholtで降りる。。
公開:村は勿論1年中存在するが、資料館は1・2月は休み。又、5ー9月以外は水曜日から日曜日迄となる。
入場料:1ポンド50ペンス。ナショナル・トラスト会員は無料。


ロンドンの西
Osterley Park

ロンドン証券取引所の創立者であるSir Thomas Gresham が16世紀に建てた、見事な左右対称の建物。周囲は57ヘクタールという広大な公園であり、これがロンドン郊外とはとても思えない。

交通:Londonからは、A4を西に走ってすぐ。地下鉄でもOsterleyの駅から0.75マイル。
公開:3月30日から10月31日迄の水曜日から日曜日の午後。公園は年間を通して開放。
入場料:3ポンド70ペンス。ナショナル・トラスト会員は無料。


Cliveden

テムズ河を見下ろす65メートルの高台にある、19世紀の豪華な邸宅であり、広大な庭園に囲まれている。今は、宿泊・食事にも貸し出しているが、余程お金持ちでないと・・・。シャンデリアなど内装の豪華さは言い表しようがない程。尚、入場は時間制であり、チケットをもらって待つ。

交通:Londonからは、M40を西に走り、4番出口で出、A404をMarlow方面へ。
公開:建物は3月30日から10月31日迄の木曜日と日曜日。庭園は3月から12月迄。
入場料:5ポンド。ナショナル・トラスト会員は無料。


Snowshill Manor

風光明媚で知られるコッツウオルドに位置するユニークな存在。Charles Paget Wade のクラフトやデザインの収集で極めて有名。 度肝を抜かれるのは、日本の鎧兜の収集で、暗く照明を落とした一室から、無数の甲冑がこちらを睨み付けてくる。日本でもまず経験できない凄まじさである。 庭園も良く手入れされている。

交通:Londonからは、M40を西に走りOxfordからA34ーA44で更に北西へ。Broadwayの町から、Snowshillの標識に従って左折して1マイル。
公開:4月1日から9月30日迄(除・火曜日)。
入場料:5ポンド20ペンス。ナショナル・トラスト会員は無料。


ロンドンの北
Waddesdon Manor

19世紀に有名なロスチャイルド家のオーストリア分家出身のFerdinand de Rothschild公爵が建てた、フレンチ・ルネッサンス様式の豪邸。 邸内は、17世紀以降の欧州の貴重な収集品が収められており、又、周囲は広大な美しい庭園となっている。 更に、ロスチャイルド家の伝統であるワインの収集も有名。イングランドで最も高級と言われるワインの販売もしている。 周囲では、珍しい鳥や動物も飼育されている。

交通:Londonからは、A41を北西に走り、Aylesburyを過ぎて6マイル。
バスの場合はBRのAylesburyから14ー18番。
公開:建物は3月28日から10月13日迄(除・月・火曜日)。但し時間制。レストランとワインセラーは2月28日から12月22日。
入場料:6ポンド。ナショナル・トラスト会員は無料。


Wimpole Hall

18世紀様式の大邸宅。内装・外観とも極めて美しい。時間制のチケットを手に入れて建物の中に入る。庭園では、6月下旬にジャズ、7月にオペラのコンサートも開かれる(予約は電話01223ー207001へ)。又、隣接するファームでは英国の牛・羊など家畜に触れられる(因みに、食べるわけではないので狂牛病の心配はありません)。

交通:Londonからは、A1を北東に走り、Biggleswadeの町からB1040ーB1042と東進。A14を渡ったらA603に入り、すぐ。
公開:建物は3月23日から11月3日迄(除・月曜日と金曜日)庭園は。庭園は年間を通して開放。
入場料:5ポンド。ナショナル・トラスト会員は無料。


Stowe Landscape Gardens

18世紀に造成された広大な庭園で、庭園各部に趣向を凝らした小さな建造物が配置されている。所謂'Landscape Garden'のさきがけである。中にある大きな建物は学校になっている。

交通:Londonからは、M1を北に走り、Milton Keynesの町からA421を西進、Buckinghamの町からStowe Avenueに入り北西に走ってすぐ。
バスの場合はBRのMiltone KeynesからPaynes 32番、Road Car 51/A。
公開:基本的には、クリスマスー3月22日迄を除いて公開。
入場料:4ポンド。ナショナル・トラスト会員は無料。


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