てつさん放浪記 <津田沼 編>


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しょの3<(続)てつさん、「あむの芸」を見る>

<文中に出てくる「あむのバンド」は「ELENA」とゆ実在のバンドがモデルです。          >
<ですから、もし仮に「あむのバンド」と「ELENA」とが似ていてても、混同してはいけません(笑)。>
 いや、思い違いもあったんだ。
「最後にメンバー紹介するハズだから、その時に花束を持ってゆけばいいな」と、思って
いたのに、それが無かった、とか。
てつさん、イナカ者だから この辺うといんだい。

「メンバー紹介」てなふーに、分かり易く「舞台に花束持ってゆくタイミング」を作って
もらわないとさ(笑)。

客席の隅っこの方でもぐぞうと二人、ヤンキー座りをしてタイミングを計りながら、てつ
さんは想っていたんだ。
(きっと顔を見せに来るだろうから、その時に渡そうか…  ← あほー。
 いや、花束を渡すなら、「みんなの目の前で」でなければ!)

実はてつさん、こうしてELLENの出番が終わりかかった頃、独りでず〜っと悶々とし
ていたのだ。


 でもま、いいんだ。
決心して以来、てつさんはあむに会いたかったのだし。
念願は叶った。
…演奏が終わってしまった後とはいえ、ちゃんと花束も渡せたしね。

 ×

 「ちょっと待っていて下さいね。後でカオを出しますから」
舞台の上から あむが言った。
(すると何か?
 楽屋裏から、客席の方に出て来てくれると、こーゆーコトか?(^▽^))


ま、なぁ。
舞台からそのまま客先に降りて来て、個人的な友好を暖め始めるバンドマンは、あまりい
ないものなぁ。
…いや、そうじゃなくって。

 ×

 期待しすぎないように、と、こころの準備をしていたんだ。
今夜のあむは「ELLENのAM(あむ)」なのだから。
必ずしも舞台がハネた後 飲みに行けなかったとしても、それはそれでしょうがないよな、
と。

でもやっぱ、どこかで期待している。
(バンドの出番が終わったら、お話くらい できたらいいなぁ…)

先ほど、「あむの芸を見る」という、念願が叶った。
一番の願いが叶ったのだから、多くを望んではいけない。
なのに、後ほどカオを見せてくれると言う。
うん。
やっぱ、あむってば良い子だ。\(^▽^)/ ← 今は「AM」だってば。


 ××


 ぐりぐりぐりぐり…。
だから、てつさんは嬉しくって嬉しくってたまらない。
遠慮無しにあむのオツムを撫でている。
「カッコ良かったぞ〜」とか言いながら。

あむが「私、そんなキャラクターじゃないのにー」と言うが、てつさん全然聞いちゃい
ねぇ。
だって、てつさん嬉しいんだもん。

あむが言いたかったのはこうだ。
「舞台のあむはCOOLなキャラが売(ウ)リなのに、"オツム撫で撫で"なんかしないでく
 ださいよー。イメージ壊れちゃうじゃないですかぁ!」
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それをニコニコと聞きながら、てつさんは「まだ」あむのオツムを撫で続けている。 ぐりぐりぐりぐり…。 (^▽^)/@ ← よほど嬉しかったとみえる。  ×  てつさん達のすぐ傍に、あむのバンドのボーカルさんが来た。 知り合いとおぼしき人々とお話をしている。 「お疲れさまでした〜」 と、いつの間にか話の輪の中に紛れ込んでいるのはもぐぞうだ。 (あれれ?あいつ、いつの間に…) たしか、てつさんとイッショにヤンキー座りしていたハズなのに。 聞けば もぐぞう、ELLENのライブを見に来るのはこれが始めてではないらしい。 それどころか、何回も来ていて既にボーカルさんとも顔なじみらしい。 (…どこにでも沸いて出てくるんだなぁ。  まるで、…) あ、いや、こっちのハナシ(笑)。  ×××  「どうします?」 と、あむが聞いた。 あむが「90分ほど、営業に行ってきま〜す」と残りのメンバに声をかけて店の外に出て きた直後の事。 もちろん、どこに飲みに行きましょうか?と言う意味だ。 てつさんは「まだ」上機嫌である。 「あむと飲みに行ける」なんて。 なんて嬉しい事でしょう! まして、今夜のあむは「ELLENのAM(あむ)」でもあるのだ。 「ELLENのAM(あむ)と個人的に飲みに行く」なんてカッコいいじゃないか。 ポピィさんも もぐぞうも、ニコニコしている。  × 「このすぐ近くにね、飲み屋が有るって楽屋に張り紙があったんですよ」 あむが言った。 それなら、てつさんも知っている。 こんな事もあろうかと、実は予め駅よりギルファーまでの居酒屋を、てつさんは密かにチ ェックしておいたのだ。  ×  ガラガラと手で扉を開けて店に入った。 いささか、高そうだ。 なぜって、「壁に貼られたお品書き」しかないんだもの。 つまり「金額の記載(はい)ったメニューがない」、なの。 (ーー;) 「…早めに出ましょうね(ーー;)」 90分の時間制限と、懐を気にしたか、あむが言った。 「そーすっか。時間も あましない事だし」 てつさんが相づちを打った。  ××  「(舞台の上で)蹴っ躓いたの、気がつきました?」 と、切り出したのは あむだ。 「あ、見た見た(笑)」 てつさん達は笑いながら答えた。  ×××ここより脱線×××  ELLENは4人構成。 左から、ベース(AM),ボーカル(AYAKA),ギター(TAKU)。ドラム(TUBASA)はボーカルの後ろ。 だから、あむの基本位置は客席から見て、いちばん左端だ。  ×××ここまで脱線×××
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そこからあむ、演奏中に何回か右端のギターの位置まで遠征したんだが。 ツルッ! (おぉっ!)(ーー/;)/ 本当にコケかけたのか、実はちょいとコードか何かを踏んづけただけなのか、それは定か でない。 でも、あむが少しバランスを崩しかけたのを3人は見ていた。 「でね、その後、ベースにコードが引っかかっちゃったんですよぉ」 (ーー/;)/あ、アレか? 舞台の左端、あと2mでソデと言うところで、手にしたベースを「えい、えいっ!」って 何度も振ってた…。 「いやぁ、コードが抜けるかと思っちゃいました」 _(ーー;)ゞ …そ、そーだったのか。 そりゃぁ、えらいトコだったんだなぁ…。  ×  「で、さぁ…」 と、切り出したのはてつさんだった。 「…この衣装(ふく)、どうなってんの?」 ポピィさんと二人であむの舞台衣装をつまみ上げては「ふんふん、なーるほど」なんて言 っている。 あむは、少し自慢気な表情(カオ)をしている。 でも、少し困ったような表情(カオ)でもある。 てつさんとポピィさんが、こんな事を言うからだ。 「この袖…」 ポピィさん > …言ってくれればあたしが縫い付けてあげたのに…。 てつさん  > てつさんが服を買ってあげたのに…。 …いったん切り放した袖を、安全ピンで留め直しているのは「ファッション」だ、ってぇ のに。  ×  「MCが短すぎて、バックのメンバが休憩できなかったんですよ」 …ふ〜む。 そーだったのか。 確かに、曲と曲との合間に語りを入れると、息を整えるのに楽だよな。 てつさんは、自分で弾き語りをしている時の事を思い出しながら聞いていた。 まして、「ドラムなんつったら、肉体労働なんだから!」 ← てつさんの弟 談 あまりの語りの短さに、タイコさんがモンクを言っていたと言う。 ギターさんが、暴れだしそうだったらしい。 ふ〜む。 バンドってタイヘンなんだねぇ…。 聞いてる方は、聞き惚れてりゃいいんだけどね…。 もともと団体行動が苦手で、だからギターの弾き語りという個人プレイに走ってしまった てつさんは、バンドという団体行動の難しさの片鱗を垣間見たような気がしていた。  ××  「てつさん。TOKYOに来たら、ぜひまた声を掛けて下さいね」 また、飲みましょう! だ、なんて。 店を出て、あむがこんなカワイイ事言うものだから。 てつさん、あむを ぎゅー!と抱きしめてしまったぜ。(#^▽^#)ゞ  ×××  帰りのデンシャは3人で。 もぐぞうは、池袋まで。 てつさんとポピィさんは中央線で房総へ。
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とか言うが。 もぐぞう、もともと秋葉原でナカマと飲み会の予定だったそーだ。 恵比寿駅に向かう途中でもケイタイがもぐぞうを呼んでたぞ。 いいのか?(;ーー) \(^▽^)/いーの、いーの!  ×××  花火があったらしい。 隅田川の花火は終わっていたハズだから、きっと江戸川の花火だろう。 にわかに、総武線の中は若い浴衣でいっぱい。 電車は江戸川を超えた辺り。 再び、千葉県は市川市に帰って来ている。 (江戸川か…) てつさんの脳裏を、ふたたびワミラがかすめて行く。  ××  ポピィさんと別れた後。 ふと、てつさんは向かいの席に座ったオジさんに気が付いた。 いや、「オジさんに」ではない。 オジさんが被ったキャップに、だ。 「不躾ですが…」 ガマン仕切れなくなって、津田沼駅のホーム。 てつさんは、デンシャを降りたホームでオジさんに話し掛けた。 「そのキャップはどうやって手に入れられたんですか?  実はカッコいいなぁって、デンシャの中で見とれてたんです…」 オジさんが言うには、人から貰った物だという、 でも、「今日、明日は祭をやってるはずだから行ってみるといいよ、きっと買えるよ」 とも。 てつさんは、翌日、お祭りに行く決心をした。  ×××  家に帰ると、てつさんの父がホタルになっていた。 自分の家なのに、ヤニの匂いが着くのがイヤだと、わざわざベランダにでてタバコを吸う。 ヘンなヤツぅ…。(;ーー) ← お前の親父なんだが。 てつさんは、まー、昔っから「ほたる」にゃ慣れているからいいけどさ。 でも案外。 「ヤニの匂いが着くのがイヤだ]とは、案外てつさんの母に対する気遣いかもね。  ×  今は昔。 てつさんの父が大学生の頃 空手を始めたきっかけというのが、 「お母さんを守りたかったから」 ほー。( ーvー) ← …お前の親父なんだが。  ×××  翌日、てつさんがウダウダ寝ていると電話が鳴った。、 たぶんもぐぞうだ! 想像は当たりだった。
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聞けば、近いほーの津田沼駅に、もう来ているという 急いで着替えて駅まで行く。。。 てつさんの家より近いほーの津田沼まで歩いて5分。 駅前のロータリーにボコボコのKyouがいた。 (アレだ。アレに間違いない) てつさんは こころの中で断言した。 なにしろ、もぐぞうは若干20歳とちょっと。 てつさんでさえ、そのころはクルマなんか持ってなかった。 ビンボ人のもぐぞうが、そんなカッコいいクルマに乗っているワケがないのだ。  ××  てつさんの案内で「お祭り」に向かう、。 もぐは市原出身だ。 海岸線民族だけに、やや陸に入った習志野や船橋は詳しくないらしい。 一方、てつさんにとては昔とった衣笠だ。 ←違う。「杵柄」が正しい。 内心の不安を隠しながらも道案内をする、  ×  「やた!一発ビンゴぉ!」 よくもまぁ、迷わずに辿り着いたものだ! しかし、様子がヘンだ、 聞くと、お祭りの一般開放は午後1時からだと言う、 (…ちぇ。) 一時じゃ、無理だなぁ。 てつさん、これからナゴヤに戻らねばならない。 「ばっくれて、明日休み」にはできない。 シゴトの予定が入っているからだ。 ま、それでも何のカンのと理由をつけて、休んでしまえば勝だが。(笑) てつさんが居なければシゴトが回らない、のも事実なら。 この理由に満足することにして、お祭りを諦めたてつさんだった。  ×  ただ、「NARASHINO」とロゴの入ったキャップは諦めきれない。 ので、てつさんは父に依頼した。 と言うのも、父が通う道場に関連の人がいるのだそうだからだ。 イラスト入りの簡単なメモを書き残し、てつさんは駅に向かったのだった。  ×××  「きっそー!!!」 いっつも想うのだが。 それが当然の権利ではあっても、 (窓口でもたつくなよっ!!!(\/)) 東京駅の緑の窓口でてつさんはイラついていた。 現に、順番待ちをしている5分の間に空席がなくなっちゃったじゃないか! 津田沼駅では、十数人からの大行列だったんだぞー。 だから、 「やってられっかっ!!!」 と、東京駅で座席指定をとる事にしたのだ。 で、ちゃぁんと。 東京駅のgreenの窓口で、列の最後についた時には空席があったのだ。 待ってる間になくなっちゃったのだ。  「きっそー!!!」\(\/)/ ← 自業自得だと思うが。 
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 ×××  なごや駅に降り立つと、もぁ〜ん、 暑い空気がネト〜ン。 「そしてまた、ナゴヤの日々」が始まるのだ。 …(ーー;)。
おしまい

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最終更新日 1998/ 9/ 9